法人向け 家庭向け

FIT制度、2018年度の認定期限、概ねの発電設備で2019年1月11日までの申請が必要

一般社団法人エネルギー情報センター

新電力ネット運営事務局

FIT制度、2018年度の認定期限、概ねの発電設備で2019年1月11日までの申請が必要の写真

資源エネルギー庁は8月31日、FIT制度における2018年度中の認定申請等にかかる期限日や、標準処理期間及び運用ルールの一部見直しを発表しました。申請時に接続同意書類の提出が必須になる等の変更が加えられます。

2018年度の案件として処理される申請・届出期限日

固定価格買取制度においては、例年、年度末に新規/変更認定申請や変更届出の提出が集中します。そのため、資源エネルギー庁では、年度内の案件として処理するための申請・届出期限日を設定しています。2018年度の申請・提出期限日は下記の通りとなっております。

類型 新規/変更認定申請期限日 補足
太陽光(50kW 未満) 2019年1月11日(金) 2018年12月1日以降、電力会社との接続同意書類は申請時の提出が必須に。2018年12月1日よりも前に申請した案件についても、接続同意書類を期限日までに提出することが必要。なお、紙申請の持参は不可であり、電子申請をする必要があります。
バイオマス(他省庁協議必要) 2018年12月21日(金) 「接続同意書類」及び「環境影響評価方法書に関する手続を開始したことを証する書類」の提出期限日は2019年2月8日(金)。
太陽光(50kW 以上)、風力、水力、地熱、バイオマス(他省庁協議不要) 2019年1月11日(金) 「接続同意書類」及び「環境影響評価方法書に関する手続を開始したことを証する書類」の提出期限日は2019年2月8日(金)。

上記期限日までに申請書類等が適切な担当部署に到達しなければ、今年度中の案件として処理されません。資源エネルギー庁は、期限日超過・不達の理由による例外は一切ないとしています。

また、「到達」とは、紙での申請等の場合は消印ではなく、持参(地方経済産業局のみ対応)又は郵送により各担当部署に「開庁時間」中に到達していることが必要です(図1)。

電子での申請等の場合は、登録者による登録ではなく、期限日の23時59分までに設置者の承諾済みとなっている必要があります。

各地方経済産業局の認定担当部署、開庁時間

図1 各地方経済産業局の認定担当部署、開庁時間 出典:資源エネルギー庁

申請等の内容に不備があった場合は、期限を定めて補正指示が行われます。当該期限を過ぎても補正に必要な書類が提出されない場合は、原則として申請等が取り下げとなります。なお、現状定められている2018年度以降の買取価格については下記表をご参考ください。

太陽光発電 規模 調達期間 2017年度(参考) 2018年度 2019年度 2020年度
太陽光(出力制御対応機器設置義務なし) 10kW未満 10年間 28円 26円 24円
太陽光(出力制御対応機器設置義務あり) 10kW未満 10年間 30円 28円 26円
太陽光(出力制御対応機器設置義務なし、ダブル発電) 10kW未満 10年間 25円 24円
太陽光(出力制御対応機器設置義務あり、ダブル発電) 10kW未満 10年間 27円 26円
太陽光 10kW以上2,000kW未満 20年間 21円+税 18円+税
風力発電 規模 調達期間 2017年度(参考) 2018年度 2019年度 2020年度
陸上風力 全規模 20年間 20kW以上:21円+税、20kW未満:55円+税 20円+税 19円+税 18円+税
陸上風力(リプレース) 全規模 20年間 18円+税 17円+税 16円+税 16円+税
着床式洋上風力 全規模 20年間 36円+税 36円+税 36円+税
浮体式洋上風力 全規模 20年間 36円+税 36円+税 36円+税 36円+税
地熱発電 規模 調達期間 2017年度(参考) 2018年度 2019年度 2020年度
地熱 15,000kW未満 15年間 40円+税 40円+税
地熱 15,000kW以上 15年間 26円+税 26円+税
地熱(全設備更新型リプレース) 15,000kW未満 15年間 30円+税 30円+税
地熱(全設備更新型リプレース) 15,000kW以上 15年間 20円+税 20円+税
地熱(地下設備流用型リプレース) 15,000kW未満 15年間 19円+税 19円+税
地熱(地下設備流用型リプレース) 15,000kW以上 15年間 12円+税 12円+税
水力発電 規模 調達期間 2017年度(参考) 2018年度 2019年度 2020年度
中小水力 200kW未満 20年間 34円+税 34円+税
中小水力 200kW以上1,000kW未満 20年間 29円+税 29円+税
中小水力 1,000kW以上5,000kW未満 20年間 27円+税 27円+税
中小水力 5,000kW以上30,000kW未満 20年間 20円+税 20円+税
中小水力(既設導水路活用型) 200kW未満 20年間 25円+税 25円+税
中小水力(既設導水路活用型) 200kW以上1,000kW未満 20年間 21円+税 21円+税
中小水力(既設導水路活用型) 1,000kW以上5,000kW未満 20年間 15円+税 15円+税
中小水力(既設導水路活用型) 5,000kW以上30,000kW未満 20年間 12円+税 12円+税
バイオマス発電 規模 調達期間 2017年度(参考) 2018年度 2019年度 2020年度
バイオマス(一般木材等)(バイオマス液体燃料以外) 10,000kW未満 20年間 24円+税 24円+税
バイオマス(メタン発酵ガス化発電(バイオマス由来)) 全規模 20年間 39円+税 39円+税
バイオマス(間伐材等由来の木質バイオマス) 2,000kW未満 20年間 40円+税 40円+税
バイオマス(間伐材等由来の木質バイオマス) 2,000kW以上 20年間 32円+税 32円+税
バイオマス(建築資材廃棄物) 全規模 20年間 13円+税 13円+税
バイオマス(一般廃棄物・その他のバイオマス) 全規模 20年間 17円+税 17円+税

資源エネルギー庁は、提出期限日の直前の申請等は、補正期間が短期間になる可能性があるため、可能な限り早めに提出するよう要請しています。

改正FTIにより、標準処理期間が延長

FIT制度の新規認定及び変更認定については、これまで標準処理期間が1~2 カ月(バイオマス発電の場合は、2~3カ月)と設定されていました。そのため、当該期間を目途に審査が行われてきました。

しかし、2017年4月に施行された改正FIT法により、認定基準が厳格化され、申請項目や添付書類が増加し、また申請不備が増加したことで、審査期間が標準処理期間を超えている状況です。

標準処理期間は、申請してから認定されるまでに、通常要する期間の目安を定めたものですが、2018年8月31日より、当該期間が見直されることとなりました。併せて、2018年度より一部のバイオマス発電についても入札制が導入されたため、新たな標準処理期間が追加されます(図2)。

標準処理期間の見直し

図2 標準処理期間の見直し 出典:資源エネルギー庁

申請時に接続同意書類の提出が必要に

改正FIT法により、「電力会社の接続の同意を得ていること」が新たに認定条件に位置づけられました。そのため、「電力会社との接続同意書類」が新規認定申請及び一部の変更認定申請の添付書類となっているところです。

改正FIT法が施行された2017年4月以来、接続同意書類については、申請者から当該書類が提出され次第、認定される流れとなっていました。そのため、申請時点での提出は必須ではありませんでした。

この続きを読むには会員登録(無料)が必要です。

無料会員になると閲覧することができる情報はこちらです
電力の補助金

補助金情報

再エネや省エネ、蓄電池に関する補助金情報を一覧できます

統計情報

統計情報(Excel含)

エネルギー関連の統計情報をExcel等にてダウンロードできます

電力入札

入札情報

官公庁などが調達・売却する電力の入札情報を一覧できます

電力コラム

電力コラム

電力に関するコラムをすべて閲覧することができます

電力プレスリリース

プレスリリース掲載

電力・エネルギーに関するプレスリリースを掲載できます

電力資格

資格取得の支援

電験3種などの資格取得に関する経済支援制度を設けています

はてなブックマーク

執筆者情報

一般社団法人エネルギー情報センターの写真

一般社団法人エネルギー情報センター

新電力ネット運営事務局

EICは、①エネルギーに関する正しい情報を客観的にわかりやすく広くつたえること②ICTとエネルギーを融合させた新たなビジネスを創造すること、に関わる活動を通じて、安定したエネルギーの供給の一助になることを目的として設立された新電力ネットの運営団体。

企業・団体名 一般社団法人エネルギー情報センター
所在地 〒160-0022
東京都新宿区新宿2丁目9−22 多摩川新宿ビル3F
電話番号 03-6411-0859
会社HP http://eic-jp.org/
サービス・メディア等 https://www.facebook.com/eicjp
https://twitter.com/EICNET

関連する記事はこちら

一般社団法人エネルギー情報センター

2025年06月29日

新電力ネット運営事務局

【第3回】再選トランプ政権の関税政策とエネルギー分野への波紋 〜素材・鉱物資源の安定確保とサプライチェーン強靭化を巡る論点〜

2025年4月、再選トランプ政権が発動した「相互関税(Reciprocal Tariff)」政策は、日本のエネルギー分野にも引き続き多方面の影響を及ぼしています。 第1回では制度発足の背景と太陽光・LNG・蓄電池への直接的影響を整理し、第2回では企業・自治体の現場対応と政府の制度支援の動向を追いました。本稿は最終回として、これまでの影響がさらに素材・鉱物資源というサプライチェーンの川上分野にどのように波及し、どのような実務課題を生んでいるのか整理します。エネルギー安全保障・経済安全保障双方の観点から、素材確保戦略がいよいよ重要局面に入りつつあります。

一般社団法人エネルギー情報センター

2025年06月26日

新電力ネット運営事務局

【第2回】再選トランプ政権の関税政策とエネルギー分野への波紋 〜日本企業・自治体の現場対応から読み解く実務課題と展望〜

2025年4月に本格発動されたトランプ政権の「相互関税」政策は、日本のエネルギー分野にも広範な影響をあたえています。前回の第1回では、制度の背景や構造的リスク、太陽光・LNG・蓄電池といった主要分野への影響の全体像を整理しました。 本稿ではその続編として、実際に通商環境の変化を受けた企業・自治体の現場対応に焦点をあて、最新の実務動向と政策支援の現状を整理します。

一般社団法人エネルギー情報センター

2025年05月31日

新電力ネット運営事務局

【第1回】再選トランプ政権の関税政策とエネルギー分野への波紋

2025年4月、トランプ米大統領は「相互関税(Reciprocal Tariff)※1」政策を発動し、すべての輸入品に一律10%の関税を、さらに中国・日本などの貿易黒字国には最大35%の追加関税を課しました。 これは2018年の鉄鋼・アルミ関税措置を再構築するかたちで、保護主義的な政策姿勢を鮮明にしたものです。エネルギー関連機器もその対象に含まれており、日本側への影響も無視できない状況です。 とくに日本が重点を置いてきた再生可能エネルギー分野では、調達コストや供給網への影響が現れ始めています。 本稿では、こうした通商政策がもたらす構造的な変化とリスクについて、再エネを軸に読み解いていきます。 ※相互関税:米国製品に課されている関税と同水準の関税を相手国製品にも課すことで、貿易上の“公平性”や“対等性”を確保しようとする政策。

一般社団法人エネルギー情報センター

2025年03月17日

新電力ネット運営事務局

2025年開始の東京都による第四期間の排出権取引、非化石証書の利用可否や電力会社の排出係数反映など各種内容が変更

東京都では日本政府に先駆けて2010年から排出権取引を開始しており、2025年からは節目の第四期間となり、これまでの運用経験等から様々な変更が行われています。電力関連では、非化石証書の利用が可能となるほか、電力会社の排出係数が勘案される内容となっており、本記事では変更の大枠を見ていきます。

一般社団法人エネルギー情報センター

2025年02月19日

新電力ネット運営事務局

2026年度から「成長志向型」カーボンプライシング開始の方針、排出権の市場取引を通じた脱炭素経営の抜本変化

日本においては2000年代から本格的に「カーボンプライシング」についての検討が進められてきましたが、2026年度からGXを基調とした新たな排出権取引が始まる方針です。これにより、脱炭素経営やビジネスが抜本的に変化する見込みとなり、本記事では現状の検討状況を整理しております。