東京電力、25社の小売電気事業者に対し誤った電気使用量データを送付
| 政策/動向 | 再エネ | IT | モビリティ | 技術/サービス | 金融 |
一般社団法人エネルギー情報センター

6月24日、東京電力は25社の小売電気事業者に対し、誤った電気使用量データを送付したと発表しました。月間電気使用量では1646件に及ぶ規模となります。この問題により、小売電気事業者が電気料金を過大に請求している可能性が浮上しました。
誤まったデータの送信により、電気料金が過大に請求される可能性
東京電力は小売電気事業者に対して、電気を利用する大勢の電気使用量データを継続的に通知しています。今回、同社が検針期間を誤って処理したことにより、間違っている電気使用量のデータが通知されることとなりました。
同社が誤情報を送信した小売電気事業者は25社となり、月間電気使用量で1646件に及ぶ結果となりました。これにより、小売電気事業者が電気料金を、本来利用している量よりも過大に請求している可能性が浮上しました。
新しく追加した処理方法に誤り
小売全面自由化の契約変更に伴ってスマートメーターを設置した際、託送業務システムの不具合によって正しい検針期間が設定されない場合があります。そのため、当該不具合を解消するために、東京電力は新たな処理機能を追加しましたが、処理手順に一部誤りが発生することとなりました。
原因はスマートメーターへの設置に伴う、検針期間の処理方法
今回の問題は、スマートメーターと従来の電力量計では検針期間の設定が異なり、切り替えの処理を誤った部分にあります。
従来の電力量計の場合は主に検針日制で検針を行っています。検針期間は実際に検針を行う日から翌月の検針日の前日までです。一方で、スマートメーターの場合は主に計量日制で検針を行っています。検針期間は毎月固定の日から翌月固定日の前日までとなります。
そのため、スマートメーターを設置する前までの検針期間は、従来の電力量計の検針日制で設定すべきです。ところが、処理手順の一部誤りによって、スマートメーター取り換え前の検針期間であっても、スマートメーターの計量日制が設定されました。これにより、検針期間が前月の検針期間と重複して(4~7日間)処理されたことが原因となります(図1)。

図1 検針期間の処理誤りの概要 出典:東京電力
誤データ送付の判明後、ただちに小売電気事業者に連絡
この続きを読むには会員登録(無料)が必要です。
無料会員になると閲覧することができる情報はこちらです
執筆者情報
一般社団法人エネルギー情報センター
EICは、①エネルギーに関する正しい情報を客観的にわかりやすく広くつたえること②ICTとエネルギーを融合させた新たなビジネスを創造すること、に関わる活動を通じて、安定したエネルギーの供給の一助になることを目的として設立された新電力ネットの運営団体。
| 企業・団体名 | 一般社団法人エネルギー情報センター |
|---|---|
| 所在地 |
〒160-0022 東京都新宿区新宿2丁目9−22 多摩川新宿ビル3F |
| 電話番号 | 03-6411-0859 |
| 会社HP | http://eic-jp.org/ |
| サービス・メディア等 |
https://www.facebook.com/eicjp
https://twitter.com/EICNET |
関連する記事はこちら
一般社団法人エネルギー情報センター
2025年06月29日
【第3回】再選トランプ政権の関税政策とエネルギー分野への波紋 〜素材・鉱物資源の安定確保とサプライチェーン強靭化を巡る論点〜
2025年4月、再選トランプ政権が発動した「相互関税(Reciprocal Tariff)」政策は、日本のエネルギー分野にも引き続き多方面の影響を及ぼしています。 第1回では制度発足の背景と太陽光・LNG・蓄電池への直接的影響を整理し、第2回では企業・自治体の現場対応と政府の制度支援の動向を追いました。本稿は最終回として、これまでの影響がさらに素材・鉱物資源というサプライチェーンの川上分野にどのように波及し、どのような実務課題を生んでいるのか整理します。エネルギー安全保障・経済安全保障双方の観点から、素材確保戦略がいよいよ重要局面に入りつつあります。
一般社団法人エネルギー情報センター
2025年06月26日
【第2回】再選トランプ政権の関税政策とエネルギー分野への波紋 〜日本企業・自治体の現場対応から読み解く実務課題と展望〜
2025年4月に本格発動されたトランプ政権の「相互関税」政策は、日本のエネルギー分野にも広範な影響をあたえています。前回の第1回では、制度の背景や構造的リスク、太陽光・LNG・蓄電池といった主要分野への影響の全体像を整理しました。 本稿ではその続編として、実際に通商環境の変化を受けた企業・自治体の現場対応に焦点をあて、最新の実務動向と政策支援の現状を整理します。
一般社団法人エネルギー情報センター
2025年05月31日
【第1回】再選トランプ政権の関税政策とエネルギー分野への波紋
2025年4月、トランプ米大統領は「相互関税(Reciprocal Tariff)※1」政策を発動し、すべての輸入品に一律10%の関税を、さらに中国・日本などの貿易黒字国には最大35%の追加関税を課しました。 これは2018年の鉄鋼・アルミ関税措置を再構築するかたちで、保護主義的な政策姿勢を鮮明にしたものです。エネルギー関連機器もその対象に含まれており、日本側への影響も無視できない状況です。 とくに日本が重点を置いてきた再生可能エネルギー分野では、調達コストや供給網への影響が現れ始めています。 本稿では、こうした通商政策がもたらす構造的な変化とリスクについて、再エネを軸に読み解いていきます。 ※相互関税:米国製品に課されている関税と同水準の関税を相手国製品にも課すことで、貿易上の“公平性”や“対等性”を確保しようとする政策。
一般社団法人エネルギー情報センター
2025年03月17日
2025年開始の東京都による第四期間の排出権取引、非化石証書の利用可否や電力会社の排出係数反映など各種内容が変更
東京都では日本政府に先駆けて2010年から排出権取引を開始しており、2025年からは節目の第四期間となり、これまでの運用経験等から様々な変更が行われています。電力関連では、非化石証書の利用が可能となるほか、電力会社の排出係数が勘案される内容となっており、本記事では変更の大枠を見ていきます。
一般社団法人エネルギー情報センター
2025年02月19日
2026年度から「成長志向型」カーボンプライシング開始の方針、排出権の市場取引を通じた脱炭素経営の抜本変化
日本においては2000年代から本格的に「カーボンプライシング」についての検討が進められてきましたが、2026年度からGXを基調とした新たな排出権取引が始まる方針です。これにより、脱炭素経営やビジネスが抜本的に変化する見込みとなり、本記事では現状の検討状況を整理しております。




















